シッコ

中途半端に時間が出来たので、映画シッコを見に行った。
内容はと言うと、ドキュメンタリータッチでの各国の保険制度の紹介とでもいうべきか。
おりしもつい先日、アメリカ大統領報道官のスノー氏に退任の以降との報道がなされたこともあり、妙にタイムリーな感じがしました。
米大統領報道官「お金ない」と辞意の理由
素晴らしきかなアメリカ医療
当人の談として

主に経済的な理由

とされていますが、それが大腸がんの治療に対する費用に結びつき、納得するような理由となってしまうところが猛烈です。
日本の場合2000万円だと給与所得の場合、無条件に確定申告がかかり始める段階と言うこともあり、いわゆるサラリーとしてはほぼ天井の状態で、そんな奴が治療費に困っているんだから、そりゃシッコに出てくるような所得階級では、死ぬ若しくは生活が破綻するのは当たり前で。

劇中他国の事例として、フランス・英国・カナダが紹介されていました。映画に対する予備知識として、監督はこの映画をエンターテイメントして製作している、と分かっていれば特に問題はないとは思います。それが分かっていない、監督の作品が初めてという人には誤解を与えるかも。*1
フランスは保護があまりにも大掛かりな為、労務費の都合大量の失業者を招き、自由化を標榜するサルコジ氏が大統領になったり、英国のNHSはいうほど評判はよくない。カナダは知らない。

ただ、元国会議員のコメントの「政府は国民を恐れている」「思い通りにしたい場合、恐怖を植えつける、若しくは士気を下げる」諦めているからこその増長を指し示しているようで、日本として皆保険があるものの耳が痛い。
ラストにムーアは行動を起こせとの表現をしています。ドラマのハゲタカにもありましたが、何もしない事ということ、それ自体の危険性について問いかけているように感じました。

*1:映画館はなんか左翼っぽい人ばっかだったしw