影響力

今週の日経ビジネスにてスティーブ・ジョブズの記事。内容はストックオプションの日付の付け替えについてのもの。
当時のアップルの状況と彼自身の性格を考えれば、記事中述べられていたジョブズ単にいい加減だったと言うのはあながち間違いではないと思う。
アップルと言う会社の価値の中に含まれるジョブズの占める割合を考えれば、恐らく株主としては証券当局にはこのままスルーしてもらうことを期待している。ただし、現在の証券市場を考えれば何も無いという事は不適切であろう、と言うのが記事の内容。会社が許しても時代が許さない、と言った感じでしょうか。
似たような事例として、みそぎを済ませたマーサ・スチュワートが挙げられていました。ただ彼女の場合典型的なインサイダーであり、その行為自体はいつの時代でも摘発の対象となるもので、みそぎという意味での引用はいいかも知れませんが、経済誌として取り上げるほど類似点があるかどうかは疑問。
ジョブズ自身の価値や時代としての会計行為としてならば、むしろライブドア事件の方が適切だと思う*1。堀江氏の当時のライブドアに占める割合の高さもそうだし、時の会計手法を駆使した為にトラブルになっていると言う点も同様。また、山田真哉氏がコメントされている

株価が高水準で維持されてさえいれば、誰も困らない

と言う点についても類似点があるように思います。
ストックオプション税制については、日本でもこじれている事例が多いので、現在としては判例を積み重ねてゆくしかないのかなぁと言うのが実感です。

*1:ライブドア事件は現在も係争中なので、やはり単に罪を償えと言うだけのモノなのだろうか